今月の法話

■「新しい時代の幕開け」【2021年1月の法話】

 

 あけましておめでとうございます。今年の干支は「辛(かのと)丑(うし)(しんちゅうとも読みます)」です。牛の特徴は、「粘り強さと誠実」です。古くから農業や酪農などで人々を助けてきました。大変な農作業も最後まで地道に手伝ってくれる様子から、「我慢」や「発展の前触れ」を象徴しています。また、「丑」は「紐」の作りから来ているとされ、人との間を結ぶ存在という意味があることから「神の使い」とも言われています。それを示すかのように、「学問の神様」として知られている菅原道真公をお祀りしている北野天満宮や太宰府天満宮、防府天満宮などの天満宮に牛の像があります。

 昨年は新型コロナウイルスの流行により、東京オリンピックの延期、プロ野球やJリーグなどの多くの人が集まるイベント事は、規模を縮小しての開催あるいは中止。皆さんもやりたい事が思うように出来なかった。そんな一年だったのではないでしょうか?

 六十年前の一九六一年に起こった出来事を調べてみました。世界では、ジョン・F・ケネディ氏が第三十五代アメリカ大統領に就任。「地球は青かった」の発言で有名なロシアの宇宙飛行士のガガーリン氏の地球一周の成功。ドイツのベルリンでは冷戦の象徴でもある「ベルリンの壁」が建設されました。日本では、NHKの朝の連続テレビ小説(朝ドラ)の第一作目「娘と私」が放送。歌手の坂本九氏の「上を向いて歩こう」が大ヒット。明治製菓㈱(現在は「㈱明治」)がマーブルチョコレートを発売しています。

 弘法大師の性霊集に、「筏(いかだ)(大船)はよく済(わた)し、車はよく運ぶ、然れども猶、御する人なければ、遠きに致すこと能(あた)わず。柁(かじ)の師無ければ、深きを越ゆることあたわず」という言葉があります。人の力では到底運ぶことのできない荷物を、船や車が発明されたことで、一度に沢山の荷物を運ぶことができる様になりました。現在はインターネットやAIなどの技術が発達し、自動運転技術やビデオ会議、「ドローン」と呼ばれる小型の無人飛行機などの遠隔操作技術(リモート)が急速に発達し、そこに“人”がいなくても多くの人と繋がる時代へと変化してきました。ですが船や車はもちろん、ドローンにしても操作する“人”がいなければ、動かすことができません。

 昨年は新型コロナウイルスによって多くの困難に見舞われました。そんな中でも、新しい技術が誕生し、それが芽吹き出そうとしています。今年もよろしくお願い致します。

合掌

(道正元裕)

 

 

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